ABOUT THE MOVIE

イントロダクション

結子が撮るお年寄りたちの”おもいで”の輝きが、彼女自身も照らしていくー。

主演は、『パンとバスと2度目のハツコイ』で、第10回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞し、その後も『愛がなんだ』『空母いぶき』など話題作への出演が続く深川麻衣。嘘にまつわる切ない記憶から、不器用なほど真っすぐに生きてきた結子を、透明感あふれる強い眼差しで演じた。さらに、高良健吾、香里奈、井浦新ら実力派に、吉行和子、古谷一行と日本映画の歴史を作ってきた名優たちが、物語に自身の歩んできた道のりの深みを与えた。
監督は、『おと・な・り』『君に届け』『ユリゴコロ』の熊澤尚人。人間の心の機微をすくい取り高く評価されてきた手腕で、今の時代にこそ必要な世代を超えた人と人との触れ合いをオリジナル脚本で描く。
撮影は、富山県及び県内各市の協力のもと、オール富山ロケにて敢行。
忘れていた素晴らしい思い出と再会し、笑顔とパワーを取り戻すお年寄りたち。〈おもいで写眞〉は、過去だけでなく残りの人生も輝かせる〈魔法のような写眞〉だった。人は誰でも最後の瞬間まで楽しく生きることができるという希望を届けてくれる、感動の物語。

ストーリー

「素敵な思い出のある場所で写真を撮ります」遺影の代わりに結子が企画した<思い出写真>が大人気に。それは、明日からが楽しくなる<魔法のような写真>だったー

たった一人の家族だった祖母が亡くなり、メイクアップアーティストになる夢にも破れ、東京から富山へと帰ってきた音更結子。祖母の遺影がピンボケだったことに悔しい思いをした結子は、町役場で働く幼なじみの星野一郎から頼まれた、お年寄りの遺影写真を撮る仕事を引き受ける。初めは皆「縁起でもない」と嫌がったが、思い出の場所で写真を撮るという企画に変えると、たちまち人気を呼ぶ。ところが、あるひとの思い出が嘘だったとわかり、その後も謎に包まれた夫婦や、過去の秘密を抱えた男性からの依頼が舞い込む。怒って笑って時に涙しながら成長してゆく結子の毎日は、想像もしなかったドラマを奏でてゆく──

キャスト/スタッフ

  • 音更結子/深川麻衣

    深川麻衣MAI FUKAGAWA

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    1991年3月29日生まれ、静岡県出身。
    2011~2016年に乃木坂46のメンバーとして活動。卒業後は女優として活躍。今泉力哉監督の『パンとバスと2度目のハツコイ』(18)に主演し、TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞。主な出演作は、連続テレビ小説「まんぷく」(19/NHK)、TVドラマ「日本ボロ宿紀行」(19/TX)、「まだ結婚できない男」(19/KTV・CX)、映画『愛がなんだ』(19)、『空母いぶき』(19)、『水曜日が消えた』(20)など。

    音更 結子(おとさら ゆうこ)29歳

    嘘が大嫌いで融通が利かない、まっすぐな性格。東京で失職した直後に、故郷に住む祖母を亡くし、夢を諦めて帰郷。ふとしたきっかけから、遺影写真の仕事を始める。

  • 星野一郎/高良健吾

    高良健吾KENGO KORA

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    1987年11月12日生まれ、熊本県出身。
    2006年、『ハリヨの夏』にて映画デビュー。『軽蔑』(12)で日本アカデミー賞新人賞、『苦役列車』(13)で日本アカデミー賞優秀助演男優賞、『横道世之介』(14)ではブルーリボン賞主演男優賞を受賞する。近年の主な映画出演作に、『アンダー・ユア・ベッド』(19)、『人間失格 太宰治と3人の女たち』(19)、『葬式の名人』(19)、『カツベン!』(19)、『星の子』(20)などがある。2021年には、NHK大河ドラマ「青天を衝け」への出演と、映画『あのこは貴族』の公開(2月)が控えている。

    星野 一郎(ほしの いちろう)
    29歳

    役場で働く結子の幼なじみ。のんきで優柔不断。高校時代、結子とつきあいそうになるが、最初のデートで行き違い、あっけなくフラれる。以後も友情関係は続き、現在の二人は、「怖い姉と呆れられる弟」みたいな関係。

  • 樫井美咲/香里奈

    香里奈KARINA

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    1984年2月21日生まれ、愛知県出身。
    2000年から「Ray」(主婦の友社)の専属モデルを務め、現在は「GINGER」(幻冬舎)のレギュラーモデルを務める。2001年、TVドラマ「カバチタレ」(CX)にて女優デビュー。2004年に『深呼吸の必要』にて初主演&銀幕デビューし、日本映画批評家大賞新人賞(小森和子賞)を受賞。以降、モデル・女優として活動。主な出演作は、TVドラマ「私が恋愛できない理由」(11/CX)、「SUMMER NUDE」(13/CX)、「嫌われる勇気」(17/CX)、「恋はつづくよどこまでも」(20/TBS)、映画『しゃべれども しゃべれども』(07)、『パレード』(10)、『ラブコメ』(10)、『ガール』(12)など。

    樫井 美咲(かしい みさき)35歳

    団地の人を顧客にしたホームヘルパー。仕事熱心だが、プライベートのバランスもきちんととる、サバけた大人。結子にとっては、ちょっと憧れのお姉さん的存在。

  • 居酒屋の大将/井浦新

    井浦新ARATA IURA

    1974年9月15日生まれ、東京都出身。
    映画『ワンダフルライフ』(94)で初主演を果たす。以降、映画を中心にTVドラマ、ナレーションなど幅広く活動。『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』(12)で日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞、大阪アジアン映画祭主演男優賞、『かぞくのくに』(12)でブルーリボン賞助演男優賞を受賞。近年の主な映画出演作に、『菊とギロチン』(18)、『止められるか、俺たちを』(18)、『赤い雪 RedSnow』(19)、『嵐電』(19)、『こはく』(19)、『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』(19・声の出演)、『宮本から君へ』(19)、『朝が来る』(20)などがある。

    居酒屋の大将 45歳

    一郎が通う立ち飲み屋の大将。
    地元が好きで、地元で頑張っている一郎や結子の事を応援している。

  • 柏葉雅俊/古谷一行

    古谷一行IKKO FURUYA

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    1944年1月2日生まれ、東京都出身。
    「横溝正史シリーズ」(77・78)と「金田一耕助シリーズ」(98~00・02~04)の金田一耕助役で広く知られ、高い人気を獲得する。近年の主な出演作は、TVドラマではNHK連続テレビ小説「ひよっこ」(17)、「よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~」(19/TX)、「悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~」(19/CX)、「剣客商売 婚礼の夜」(20/CX)、「立花登青春手控えスペシャル」(20/NHK BSプレミアム)、映画『エリカ38』(19)、『マチネの終わりに』(19)など。

    柏葉 雅俊(かしわば まさとし)
    75歳

    団地G棟2号棟の住人。足の悪い老人。おもいで写真のお客さん。結子に嘘のおもいでを話し写真を撮り行く。重い過去を背負う老人。

  • 山岸和子/吉行和子

    吉行和子KAZUKO YOSHIYUKI

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    東京都出身。
    舞台「アンネの日記」(57)でデビュー。『にあんちゃん』(59)で毎日映画コンクール助演女優賞、『愛の亡霊』(78)で日本アカデミー賞優秀主演女優賞、『東京家族』(13)で日本アカデミー賞主演女優賞を受賞する。近年の主な映画出演作に、『おくりびと』(08)、『ひまわりと子犬の7日間』(13)、『小さいおうち』(14)、『DESTINY 鎌倉ものがたり』(17)、『羊と鋼の森』(18)、『妻よ薔薇のように 家族はつらいよ III』(18)、『雪子さんの足音』(19)などがある。

    山岸 和子(やまぎし かずこ)
    80歳

    団地D棟7号棟の住人。初めての遺影写真のお客さんで、おもいで写真のヒントをくれる。おもいで写真の仕事をする結子の心の支えであり、亡き祖母に通づる存在。

  • 監督
    熊澤尚人 NAOTO KUMAZAWA

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    名古屋市出身。1994年、『りべらる』がPFFに入選。2004年、短編『Birthday』でポルト国際映画祭最優秀監督賞を受賞。2005年、自身のオリジナル脚本による、蒼井優主演『ニライカナイからの手紙』で商業監長編デビュー。代表作は、2006年『虹の女神』、2009年『おと・な・り』、2010年『君に届け』、2014年『近キョリ恋愛』、2017年『心が叫びたがってるんだ。』など。2017年の『ユリゴコロ』では殺人シーンも交えた人間の深層心理に肉薄。2018年の『ごっこ』は「映画芸術」においてベスト6位に選出されるなど、これまでのフィルモグラフィーのイメージを覆す新境地を見せ、新たな代表作となった。

主題歌

主題歌
amber」安田レイ

1993年4月15日、アメリカ・ノースカロライナ州生まれ。
3歳で日本ヘ。10歳の頃、母親が聴いていた宇多田ヒカルに衝撃を受けてシンガーを志す。13歳で音楽ユニット『元気ロケッツ』に参加。
20歳を迎えた2013年、「自身の歌声をもっともっとたくさんの人々の心に直接届けたい』という強い想いを胸に、同年7月シングル「Best of My Love」にてソロシンガーとしてデビュー。その後も、ドラマやアニメ主題歌、CMタイアップ曲など、話題の楽曲を次々とリリース。2015年11月にリリースした「あしたいろ」は、TBS系ドラマ「結婚式の前日に」主題歌として共感を呼び、その年の活躍が認められ、「第57回輝く!日本レコード大賞」新人賞も受賞。
これまでにリリースしたアルバム3作全てがiTunesにてJ-POPチャートTOP10入りを果たしており、さらなる活躍が期待されている。

原作小説

『おもいで写眞』/ 熊澤尚人(幻冬舎文庫)

発売日 11月11日(水)

定価 本体590円+税